Archive de 6月, 2017

6月25日(日)に研究発表会を開催いたします。
当日のプログラムと発表要旨をお知らせいたします。

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【プログラム】

大阪市立大学フランス文学会研究発表会
2017年6月25日(日)開催
於:大阪市立大学法学部棟11階711C教室
開始時刻:14時

タイムテーブル、発表者(敬称略)、発表題目

1.14:00?14:30
有田豊(立命館大学嘱託講師)
「中世ヴァルド派詩篇『崇高なる読誦』の成立時期に関する諸主張」

2.14:30?15:00
傳田久仁子(関西外国語大学教授)
「『長靴をはいた猫』の挿絵―1843年キュルメール社『過ぎし日の物語』における末息子像」

3.15:10?15:40
藤本智成(大阪市立大学非常勤講師)
「ジイドとヒトラー――ヴェルサイユ条約を視座にして――」

4.15:40?16:10
Laurent Bareille (大阪市立大学特任講師)
「Exploitation et vision du cinéma français au Japon」

5.16:20?16:50
溝口大将(大阪市立大学前期博士課程1年)
「フランス語版VOCALOID「ALYS」のフランス語学習への応用の試み」

【発表要旨】

1.有田豊(立命館大学嘱託講師)
「中世ヴァルド派詩篇『崇高なる読誦』の成立時期に関する諸主張」

本発表は、ヴァルド派における集団意識の構築に関連する研究の一環として、彼らが中世期に作成した文書の1つ『崇高なる読誦』の過去の研究蓄積、とりわけその成立時期に関するものを俯瞰し、先行研究の到達点を明らかにするものである。
17世紀以降、当該文書は「1100年」頃に作成されたと信じられ、ヴァルド派が12世紀以前から存在することの根拠として利用されてきた。しかし、19世紀における研究により、現在では「1400年」頃に作成されたという説が有力視されている。

2.傳田久仁子(関西外国語大学教授)
「『長靴をはいた猫』の挿絵―1843年キュルメール社『過ぎし日の物語』における末息子像」

ルイ・マランも述べるように『猫先生、または長靴をはいた猫』における猫は、常に言葉の力を利用しながら状況を変えていく。唯一、猫が言葉の力を用い始める前の段階が冒頭の場面であるといえる。
1697年から1960年までの英仏の刊本を調査したエスカルピは、1920年以降になると、この冒頭部、特に「末息子の境遇への同情を呼び覚ます」「絶望した末息子」を描く挿絵本の数が増加していくと指摘しているが、19世紀における冒頭部挿絵での末息子像には揺れがみられる。
今回は1860年ドレ以前の冒頭部末息子像(特に1843年キュルメール版)の比較を通し、『長靴をはいた猫』受容の一端の跡付けを試みる。

3.藤本智成(大阪市立大学非常勤講師)
「ジイドとヒトラー??ヴェルサイユ条約を視座にして??」

ジイドは1933年の『日記』において、ヒトラーの演説について、一定の警戒心を抱きながらも、「素晴らしい」と評した。ヒトラーの所業を知る後世のわれわれは、ヒューマニズム作家ジイドが、33年の時点であれ、独裁者ヒトラーへの共感を表明した事実に驚かされる。
ジイドはヒトラーの演説のどの部分に賛同したのか?
ジイドのヒトラー観や歴史認識に見られる特徴的な筆法を分析し、晩年のジイドの、知識人としての姿勢についてあらためて考えてみたい。

4.Laurent Bareille (大阪市立大学特任講師)
「Exploitation et vision du cinéma français au Japon」

On peut aisément dire que le cinéma américain dit hollywoodien, en langue anglaise exerce une hégémonie sur le monde. Cependant d’autres pays comme la France, le Japon, l’Inde sont en termes d’entrées et de revenus présents sur le marché mondial.
Ainsi la production cinématographique française se porte bien, elle détient la première place en Europe avec en moyenne 260 à 270 films sortis par année entre 2012 et 2014.
Le cinéma français est donc important d’un point de vue quantitatif, de plus il arrive à s’exporter. En effet, la France était en 2013 le 2ème exportateur de films derrière les Etats-Unis. Une première raison pourrait être évoquée, l’existence d’un monde francophone (Belgique,
Suisse, Luxembourg, Québec etc.) demandeur de films en langue française. Mais ce n’est pas la seule, le cinéma français connaît également un certain succès dans des pays francophiles comme le Japon.
Il existe un festival du film français au Japon, qui propose chaque année à la presse et aux spectateurs japonais de découvrir la production cinématographique française récente. On peut cependant penser que le cinéma français au Japon demeure un objet culturel à part pour le spectateur japonais lambda. Ainsi, nous verrons dans notre développement pourquoi le cinéma français plaît ou déplaît.

5.溝口大将(大阪市立大学前期博士課程1年)
「フランス語版VOCALOID「ALYS」のフランス語学習への応用の試み」

2007年の「初音ミク」の発売以降、VOCALOIDを用いた様々な作品が発表されているが、歌唱合成ソフトを活用した外国語教育は実現されていなかった。
本発表では、フランス語での歌唱が可能な「ALYS」を用いてフランス語学習のチュートリアルを作成し、効果を検証するために行った実験と結果を考察する。
フランス語の産出能力の向上に寄与し、情意面でも一定の効果をあげうることから、VOCALOIDを外国語教育に用いることの可能性を明らかにしたい。

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