Archive de 3月, 2016

 今年度の大阪市立大学フランス文学会の第2回研究会とシンポジウム、JAZZライヴを3月19日(土)に開催します。
それぞれの時間・会場と、発表の要旨・主旨は下記のとおりです。
  • 10:30-11:30 2015年度総会 会場:1号館3階135教室(エレベーター右隣)
  • 12:30-13:30 研究発表会 会場:1号館3階135教室
  1. 井内亨(大阪市立大学大学院文学研究科前期博士課程)
    「『一斉授業』中に語る学習者たち――協働学習にもとづいてデザインされたフランス語授業を例に――」
    【要旨】
    教師が学習者に学習内容の解説を行うかたちで進行する一斉授業は、いまや批判の対象にあげられることが多いが、一斉授業のなかで学習者たちがどのようにふるまっているのか、どのように学んでいるのかは明らかにされていない。そこで、本発表では、協働学習を中心に据えた授業において成立する一斉授業をビデオ録画し相互行為分析を行った。分析の結果、学習者たちは、教師の発話を「聞く」ことでグループワークをふりかえっていることが明らかとなった。このことから、一斉授業に対して行われる批判である学習者の受動性は、実際にはあてはまらないことが指摘される。
    司会:中條健志
  2. 川北恭子(大阪大学大学院言語文化研究科教授)
    「en tout casについて」
    【要旨】
    現代フランス語における連結詞の基本的機能を検討・考察するにあたって、経験則及び意識化させた推意を介しての分析方法を提示してきた。この分析方法によって、連結詞には推意を介すものと介さないものがあるという点が理解され、類似する連結詞間の差異が明らかになるものと考えられる。本発表では、分析対象としてen tout casを取り上げ、実例を用いてaprès tout, de toute façon, quoi qu’il en soitとの比較対象も交えながら、以下の2点を中心に論じ、その機能を仮説立てたい。?類義語とされるen tout casとde toute façonは推意の介入の有無という観点から考察すれば、類義性が消失する。?この2つは共に日本語に訳す際「いずれにせよ」となる場合が多いが、この「いずれ」の指示対象が明白に異なる。
    司会:久後貴行
      • 14:00-16:30 シンポジウム 会場:田中記念館2階会議室

「遠近法、三単一、主観――表象空間の歴史的変容をめぐって――

【趣旨】
文学研究の直接的な対象ではないにしても、その背景ないし背景の背景とでも言えそうな事柄、たとえば、線遠近法とはどういった意義をもつのか? 西洋史において、時空の再編、主体/主観の生成はどのようになされてきたのか? 三単一に類似の規則が音楽や美術にも見られるというのはどういうことなのか? 時代を通じて表象空間はどのように変容してきたのか? 人体、さらには人間そのものを機械と捉える思考はどこから来たのか? ロココの行き着く先は、なぜあのように淫らになっていったのか?
こういった問いをめぐって、哲学、美学、心理学の専門家であるパネリストを交えて、ご出席いただける方々と共に考えてみたいと思っております。

     ●司会:鈴木田研二(大阪市立大学非常勤講師:十八世紀仏文学)
    1. 基調講演
      ●小林裕史(大阪市立大学非常勤講師:十八世紀仏文学)
      「図像をとおしてたどる表象空間の変遷――ルネサンスからバロック、ロココへ――」
    2. パネルディスカッション
      ●石黒義昭氏(大阪市立大学非常勤講師:美学、芸術学)
      「近代の学としての美学」
      ●天瀬正博氏(奈良女子大学文学部准教授:認知心理学、心理学史)
      ヨーロッパ中世後期から近代に至る時空観念の変化からみた線遠近法」
      ●橋本文彦氏(大阪市立大学経済学研究科教授:科学哲学、行動情報論)
      「時間と空間のパースペクティブ」
  • 16:30-17:20 休憩、軽食ビュッフェ(会費制) 場所:田中記念館1階ホール前ロビー(ホワイエ)
  • 17:30-19:00 JAZZライヴ(カンパ制) 会場:田中記念館1階ホール

出演:平田匠(ピアニスト)
曲目:「フラジャイル」「マイ・フェイヴァリット・シングス」「マイ・ベック・ページ」「ハレルヤ」「ノクターン」「パダム・パダム」「行かないで(Ne me quitte pas)」「Si」